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地盤改良工事の工法は?メリット・デメリット・費用を解説

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2023年11月30日

住宅建設地の地盤が弱かった場合、人工的な処理を加えて建物を安全に支えるための工事が「地盤改良工事」です。

地盤が弱いと、地盤沈下が起こり、建物が倒壊するおそれがありますので、補強する必要があります。

たとえば、盛り土や埋め立て地、あるいは、かつて陥没発生したことがある土地、液状化現象や不同沈下の恐れがある土地は軟弱な地盤であると判断されます。

このような土地の上で住むのは大変危険で、避けなければなりません。

また、そのような土地は地盤改良工事を行って、地盤を強固にしなければならないのは言うまでもありません。

この記事では、地盤改良工事のメリット、デメリット、地盤改良の3つの工法の比較などを解説します。

新しい土地に新居などの建物を設けたいと考えている方は、ぜひご参考にしてください。

地盤改良工事の工法は?メリット・デメリット・費用を解説

地盤改良工事の工法

地盤改良の工法には

1.「表層改良工法」

2.「柱状改良工法」

3.「小口径鋼管杭工法」

の3つの工法があります。

それぞれについて詳しく解説しましょう。

1.表層改良工法

地表から2m以下の浅い部分が軟弱地盤の場合、採用される工法です。

土に混ぜたセメント系固化材で表層部をしっかり締固めて強度を高めます。

これにより、支持力を高め、均等化を図ることによって、不同沈下が起きない強硬な地盤に改良します。

一戸建の場合に適しており、工期は1~2日程度です

2.柱状改良工法

地中2~8mの深さの軟弱地盤の場合に用いられる最も一般的な工法です

表層改良工法で強度を出すのが難しい地盤に、改良杭を打つことで地盤を強固にします。

工期は、おおむね2~3日です。

3.小口径鋼管杭工法

地中の鋼管で建物を支える方法です。

鋼管の杭を深い地中の固い地盤に打ち込むことによって、地盤を補強します。

深い所に支持層がある場合や、他の工法では対処できない場合に採用されます。

工期は1~2日程度と短いため、短期間で工事を終わらせたい場合や、狭い場所での工事にも適しています。

さらに、排出土の処理も不要です。

地盤改良工事のメリット・デメリット

地盤改良工事のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

1.表層改良工法

まずは、表層改良工法からご説明します。

1-1.メリット

・作業効率が高く、工期が短いため経済的である

・搬入路が狭い場所や狭い土地でも施工できる

・高低差がある土地でも施工できる

・さまざまな種類の土質に効果がある

1-2.デメリット

・地下水位が盤改良面よりも高い場合は対応できない

・施工者のスキルによって効果が異なる

・勾配がある土地では施工が困難

2.柱状改良工法

続いて柱状改良工法をご説明します。

2-1.メリット

・工事の費用がリーズナブル

・柱の本数や、間隔などで補強の度合いを調整できる

・支持層(強固な地盤)がない地盤でも、柱の径を大きくすると支えることができる

・比較的に小型の重機でも施工できる

2-2.デメリット

・施工業者の技術や経験の差が出やすい

・沈下事故発生率が高い

・有機質土など特定の地盤ではセメントのかたまりが悪い

・あとあと現状の地盤に戻すことが難しい

・柱が地中に残ってしまうことにより土地の売買価格が下がる

3.小口径鋼管杭工法

最後に小口径鋼管杭工法についてご説明します。

3-1.メリット

・土質が悪い場合、支持層が深い場合、土地が狭い場合でも対応可能

・高い支持力がある

・産業廃棄物が発生しない

・狭い土地でも施工ができる

・六価クロムの発生を防止できる

・排土が出ない

・地中に鋼管が残っているための地価の低下を防止できる

3-2.デメリット

・大きな騒音や振動が出る

・支持層がなければ対応できない

・費用が高い

地盤改良工事の概算費用

地盤改良工事の概算費用を工法ごとにご説明します。

1.表層改良工法

一般的な戸建住宅の場合は1棟百万円弱から百数十万円程度です。

おおむね1坪3万円になります。

2.柱状改良工法

費用は、一般的な戸建住宅の場合、一棟あたりおおむね数十万円~数百万円で、1坪あたりだと、4~5万円程度です。

セメントを使った単純な工法のため、3つの代表的な地盤改良工事の中では最も低コストになります。

3.小口径鋼管杭工法

費用の目安は、一般的な戸建住宅の場合、一棟あたりおおむね数十万円~数百万円で、1坪5~7万円程度と費用は高めです。

他の種類の工法と比べて、強度と安定性が優れていて、もっとも高品質の工法になります。

まとめ

2000年に「建築基準法」が改正され、現在ではほとんどの建物を建設する場合、その地盤調査をおこたってはならないことになりました。

最近は、表層改良、柱状改良、小口径鋼管杭以外にも、さまざまな工法も出てきているようです。

最も適した工法を選んで、業者に依頼する必要があります。

なお、施工会社に地盤改良工事を依頼する際のポイントは以下の3つです。

① 工事内容をしっかり説明してもらい、把握する

② 工事が完了したら地盤改良工事報告書を受領する

③ 残土処理の必要があればかかる費用を明確にしておく

いつまでも安心して生活できる家づくりのためにも、安定した地盤は不可欠です。

最適な業者をしっかり見極めたうえで、依頼することが大切でしょう。

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