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杭打ちとは?杭打ちの工法や杭打ちの手順など詳しく解説します

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2023年09月19日

建物を建てたり構造物を造ったりする際に重要な作業として杭打ちがあります。

杭打ちは基礎を造るためには重要な作業で、杭打ちが正確に行われなければ、その後の建築物の耐震性、耐久性に重大な影響を与えます。

杭打ちにはさまざまな工法があり、建築物や地盤に応じて適切な方法をとらなければなりません。工法だけではなく、杭の種類も複数あります。

杭打ちには流れがあり、この点も踏まえたうえで安全かつ確実に杭打ちを行う必要があります。

これだけ重要な作業にも関わらず、一般的にはよく知られておらず、騒音や振動といった悪いイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、杭打ちに関する工法、杭の種類、杭打ちの流れ、杭打ちにとって重要な地盤調査について解説します。

この記事を読むことで杭打ちについてより深く理解できます。

街中で杭打ち工事などを見かけて興味を持った際には、本記事の内容を思い出してください。

杭打ちとは?杭打ちの工法や杭打ちの手順など詳しく解説します

杭打ちとは

杭打ちとは、建物の杭を打ち込む作業のことをいいます。

もし杭打ちをしなければ、建物の倒壊を引き起こしてしまいます。

特に日本は地震が多いことから、杭打ち技術は世界の中でもすぐれています。日本の杭打ち工法は日々の生活の中で編み出されたものといっても過言ではないでしょう。

杭打ち工事の種類

ひとことで杭打ちといってもさまざまな工法があります。

主な工法は以下のとおりです。

・既成抗工法

・場所打ち杭工法

また、打ち込む杭も一種類だけではありません。

ここでは杭打ち工法と杭の種類について詳しく解説します。

既成抗工法

既成杭工法は、製造された杭を打ち込む工法です。

既成が、すでに作成されたということを示しています。

製造された杭を打ち込むため、杭そのものの強度が保証されている点が特徴です。

この工法はさらに

・打込み杭工法

・埋込み杭工法

・回転杭工法

・場所打ち杭工法

の3つにわけることができます。

場所打ち杭工法

場所打ち杭工法は地面を掘削しコンクリートを流し込む工法です。

流し込まれたコンクリートを杭として使います。

この工法はさらに以下の3つにわけることができます。

・アースドリル工法

・オールケーシング工法

・リバースサーキュレーションドリル工法

掘削機を使うのか、人力で掘削するのかという点で違いがあります。

杭の種類

杭打ちの工法がさまざまあるように、杭の種類も複数あります。

杭については建物に必要な強度、地盤の状態によって使いわけます。

具体的には、以下の種類の杭が存在します。

・木杭

・鋼杭

・コンクリート杭

それぞれの杭には特徴があり、使用する場面に応じて使い分けています。

杭打ち工事の手順

ここでは、実際に杭打ちを行う際の手順について解説します。

先ほど解説したとおり、杭打ちにはさまざまな工法があるため、手順は若干変わることはありますが、大きな流れとしては以下のとおりです。

・杭打機搬入

・試験杭打ち場所確認

・杭打ち位置確認

・杭打ち開始

・上杭位置確認・溶接

・設計深度付近での確認

・杭打ち打ち止め

杭打機搬入

まず、杭打ち用の重機の搬入を行います。

杭打機の整備状況や安全確認も行います。

試験杭打ち場所確認

試験杭打ちとは管理者が立会いを行う杭打ちのことを指します。

1本もしくは数か所杭打ちを行い杭の状態を確認します。同時に試験杭打ちを行う場所の確認も行います。

杭打ち位置確認

試験杭打ちで問題がなければ全体の杭打ち位置の確認を行います。

計画書を参照し、どこに杭を打つのか確認します。

杭打ち開始

杭打ち位置の確認ができたら始めに試験杭打ちを行い、問題がなければ順次杭打ちを行います。

上杭位置確認・溶接

杭を途中で溶接する場合は、上杭位置を確認しながら杭を打ち込みます。

必要に応じて杭の溶接作業も行います。

設計深度付近での確認

杭が当初想定していた設計震度付近まで達したのちに、杭のねじれなどがないか確認を行います。

杭打ち打ち止め

問題がなければ杭打ちを止めます。

これで杭打ちの作業は完了です。

地盤調査について

杭打ちを行ううえで事前の地盤調査は非常に重要です。

地盤の状態によって杭打ち工法や使用する杭の種類を変えなければならないからです。

同時に杭打ちを効果的に行うためにも地盤調査はきちんと行わなければなりません。

地盤調査を行う際には、まず、周囲の地質状況、環境を机上で確認します。

机上確認をおこなった後に現地調査をおこないます。

地盤調査では以下の点について確認します。

・実際の地形や地質

・造成地の盛土の状態

・擁壁の高さ

・水抜きの状態

・周囲の建物の異常

地盤調査の方法は以下のものがあり、状況に応じて最適な調査を行います。

・スウェーデン式サウンディング試験

・ボーリング調査

・表面波探査法

仮に地盤が一定の強度でない場合は地盤改良を行います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。改めて杭打ちについて整理します。

杭打ち工事とは建築の際に建物の杭を打ち込む工事です。

杭打ちにはさまざまな工法があり、建物に必要な強度、地盤の状態、周囲の環境などにより最適な方法がとられます。

工法だけではなく、杭そのものにも複数の種類があります。

杭打ちの手順は重機の搬入から始まり、杭打ちの場所確認、試験杭打ち、杭打ち実施、状態確認を経て完了します。

このように一見すると地味な作業のように思える杭打ちですが、実は奥が深く大変重要な工事なのです。

杭打ちの現場に遭遇したときや建物の柱を見たときには、本記事の内容を思い出し、杭打ち工事についてさらに理解を深めてください。

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